三たび政府・国家権力と改良主義による「四党合意」承認案採決をはばむ!


〜10・28-29国労第67回定期全国大会は闘う労働組合の良心を守り抜いた〜



2000年11月

前 田 年 昭

『人民新聞』第1059号 2000年11月5日付 掲載

国労は10月28,29日,東京の社会文化会館で第67回定期全国大会を開き,「不採用問題についてJRに法的責任がないことを認める」などの「四党合意」受け入れを盛り込んだ運動方針案を協議したが,採決できないまま休会になり,「四党合意」承認案採決を7月1日と8月26日の臨時大会につづいて三たびはばんだ。
「四党合意」の本質は闘争団と国労つぶしの攻撃 大会に先立ち26闘争団有志は27日,本部に対して,「定期全国大会では『四党合意』の承認,『JRに法的責任なし』の決定は絶対に行わず,闘いを背景にして解決交渉の前進,国労要求の獲得をめざす運動方針を確立することを強く求める」申し入れを行ったが,国労本部は話し合いを拒否した。
 また,26日には労働スクウェア東京で,行動ネット(四党合意NO!働くものの人権は譲らない行動ネットワーク)主催「『四党合意』を拒否して闘いつづける国労闘争団を応援する緊急集会」が250人の結集でたたかわれ,27日には,JRに法的責任あり!「四党合意」に反対する全国連絡会主催「国鉄闘争勝利!闘争団家族を激励する10・27全国集会」が1000人の結集でたたかわれた。
 大会初日の28日,高橋義則委員長は冒頭あいさつで国労の闘う伝統をふりかえり,「四党合意」の問題点と疑問点を率直に提起した【「国労第67回定期全国大会における高橋義則中央執行委員長あいさつ」参照】。翌29日,「四党合意」をめぐる経過報告について採決が強行され「承認」された。しかし,採決が強行されたことに反対派代議員,闘争団,組合員らが抗議の声を上げ続け,午後4時20分,議長が休憩を宣言,午後5時半には休会が宣言された。方針原案には「苦渋の選択であるが『JRに法的責任のないことを認める』こととする」とあったが討論にすら入らず,かくして「四党合意」の大会承認を三たびはばんだのである。
 商業新聞などが「四党合意」大会承認阻止を伝えるの報道でさかんに「政治解決遠のく」と書き立てたが,「四党合意」にもとづく「政治解決」の内実はすでに暴露されていた。大会前の10月20日にはJR南谷西日本社長は記者会見で,国労が大会で四党合意を承認した後,交渉には応ずるが「失業対策的な雇用をする考えはあるが解決金の支払いなどには応じられない」と述べ,名誉回復も年金問題も解消しない少人数の関連企業への新規採用を示唆していた。「四党合意」を前提とした「政治解決」なるものの水準は明らかであり,「四党合意」の本質は闘争団と国労つぶしの攻撃であって,それ以外ではないことがここでも事実で証明されている。もはや「四党合意」は闘う国労闘争団からもJRからも見はなされた死に体である。

国労支援の共同闘争から権力と闘う総労働の形成へ 三たび「四党合意」承認案採決をはばんだ国労大会が教える本質と教訓はどこにあるのか。
 第一に,本部執行部による「四党合意」承認案は,7月1日と8月26日の臨時大会の強行につづき,定期大会をもってしても採決されなかった。なぜか。資本と権力が中曽根政権以降おしすすめてきた国鉄分割・民営化および「JRに法的責任なし」という「四党合意」は国家的な不当労働行為・支配介入であり,国労闘争団と日本労働運動の良心は,この本質をとらえたからこそ「四党合意」承認案の採決を三たび許さなかったのである。労働者は闘わなければ生きられず,生きるためには権力と闘わなければならない。独占資本・権力に追随した経済主義的な労働運動は,総評の歴史が証明しているとおり壊滅していったが,そのさいごの残り火のなかからいま,負けてたまるか!と反転攻勢がはじまったのである。
 第二に,国労を総翼賛化の道にひきずりこむために闘争団を生け贄として政府と権力にさしだそうとした社民党と国労本部執行部は,労働者の団結を拡大するどころか分裂をもたらすことがますます明らかになった。闘いは,何を言っているかではなくどう行動しているかですべての組織を審査する。国労闘争の前進から学び,いっさいの幻想をすてよう。歴史が教えているとおり,国労の戦闘的な伝統もまた,資本と権力に屈しようとする修正主義や改良主義との闘いをつうじて守り抜かれてきた。権力に対する闘いを前進させようとすれば,一体のものとして修正主義や改良主義に対する闘いをすすめなければならない。
 第三に,1047名の解雇を撤回させ,国鉄闘争を勝利させる力は何か。それは総労働の形成にある。1047名の解雇をわが身にかけられた非道・無法ととらえ,仲間として労働者の生きる権利をまもりぬくという立場に立って,主力と指導力を中小企業労働運動のなかにしっかりと依拠し,日本の労働運動を再興し創造する闘いとして,団結を拡大していくことである。この基本的な力が,今秋11月のILO勧告にも反映し,権力をおいつめるのである。

 団結し,隊伍を固めよう。
 1047名の解雇撤回! 四党合意撤回!
 JRに法的社会的責任あり! 国鉄闘争勝利!




(おわり)


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