読書録 2005年4月後半(敬称略)

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  • 4月30日 韓統連のサイト(韓国ニュース)に、「強制徴用者部落「ウトロ」を守ろう」〔05.04.27統一ニュース〕。【最後の強制徴用朝鮮人部落、日本「ウトロ51番地」の強制撤去の危機を救うために、「地球村同胞青年連帯」(KIN)・「仏教平和連帯」など市民社会団体と「ウトロ問題を考える国会議員集い」議員など50余名が27日、「歴史清算!居住権保障!ウトロ国際対策会議」を発足させた。/日本の京都宇治市所在「ウトロ51番地」は、1941年代、京都飛行場建設に動員された強制徴用者と子孫など65世代約200余名の在日同胞が集まって住む韓国人村で、40余年前、日本国際航空工業の後身「(株)日産車体」が住民に内緒で土地を「西日本殖産」に売却した後、絶え間ない土地所有権裁判に苦しめられた。/住民たちは89年、「西日本殖産」が提起した「建物撤去と土地明け渡しを求めた訴訟」で敗訴し、また高裁に控訴したが、98年に大阪高裁が敗訴判決を下ろした。そして2000年、最高裁判所までも敗訴判決を下ろしたことで、ウトロ住民たちは強制撤去危機に追い込まれた。/幸い、2004年1月29日、在日同胞の井上マサミ氏が、「西日本殖産」から3億円ほどの安い金額で土地を譲り受けたことが知らされ、住民たちは買収金額だけ確保されたら土地をまた買入できることを期待している。/問題は、土地買入金額を用意する道がはるかに遠いということだ。/極貧層で生きてきたウトロ住民たちが、資力で井上マサミ氏が土地売却金額に定めておいた10億円(100億ウォン)を用意するためには政府の助けが切実に必要だ。現在、住民たちは約1億円ほどを集めただけだ。/「ウトロ国際対策会議」のパク・ヨンチョル常任代表は、ウトロ住民たちが去る23日、現地を訪問した「ウトロ問題を考える国会議員集い」所属議員に提出した請願書で、「土地購入意志はあるが、住民たちの資金が不足だと財政的支援を受けられるのか、現在、土地所有権者と住民の間の仲裁者になることができるのか」を尋ねたとし、日本社会が無視している彼ら強制徴用被害者の苦痛を、韓国政府が解消してくれるよう提案した。/これに対して「ウトロ問題を考える国会議員集い」共同代表である「ウリ党」のイ・グァンチョル議員は、「国会で、できることは何か探してみる」と答え、「今回、現地を行ってきたので近い将来措置を取るはずだ」と話した。/故国の地から海を渡り、日本の地まで連れて来られて強制労働にあった後、何の補償もなしで放置されて突然、60年間住んできた安らぎの場所を奪われるようになったウトロ住民たちは、盧武鉉大統領に送る手紙を通じ「労働者とその家族の労働条件と生活環境は、文字と言葉では到底形容できないほど劣悪だった」として、「戦後補償次元で取扱うことが難しいならば、私たちの生活圏および居住権を保護するという人道的次元で、日本政府に適切な措置を要請してくれるように願う」と訴えた。/「対策委」は発足式で、ウトロの姿を現したビデオを上映して、ウトロ住民実態を告発し、動画を見た一部参加者は、目がしらを押さえる場面もあった。/「ウトロを守る集い」斎藤正樹事務局長は、「日本社会で冷遇を受け、韓国社会からも捨てられた朝鮮人が、いまだに正しい社会構成員として住んでいない」として共に闘おうと提案した。/「ウリ党」のカン・ヘスク議員も、「私たちが、過去清算ができなくて60年間過ごしたことが、同胞にどれくらい重い頚木を担うようにしたのか考えた」として、「少し遅れたが、一緒に闘う」と明らかにした。/「ウトロ対策会議」は現在、ウトロ住民たちが安定した人生を保障される時まで、共に闘ってくれる後援者を募集しており、後援者は「後援支援金納付」の他に、歴史・通訳コンパニオンなどで参加できる。】。

  • 4月29日 「米国労働事情:拡大する収入格差」05.04.21暗いニュースリンク。【経済成長下で企業利益とCEOの給料が急上昇しているにも関わらず、昨年度の米国労働者の賃金上昇率は過去14年間で初めて減少を記録した。2004年度と2005年度初頭の賃金上昇は物価上昇に追い越され、すでに住宅費、光熱費、医療費の上昇に苦しむ中産階級を苦しめている。同じ時期に、米国企業は労働者の給与を引き上げることなく生産性を向上させ、記録的な利益を迎えることとなった。/企業のCEO達の報酬額が過去最大となっているときに、米国内労働者は生活基盤を失いつつある。/2004年度における賃金上昇率は2.5%、物価上昇率は2.7%であった。一方で、ウォールストリートジャーナル誌の調査によれば、同時期における企業CEOの報酬額は過去2年間の内に少なくとも14.5%上昇し、中央値は247万600ドル(約2億6,600万円)となっている。現金支払いによる報酬額は“1989年に調査を開始して以来最大の上昇率”を記録したとのことである。/医療費とガソリン代の急騰に米国民が苦しんでいるこの時代に、医療業界と石油業界は山賊のように振舞っている。/全米退職者協会(AARP)の調査によれば、人気の高いブランド系処方薬の仕入れ値は2004年度に平均7.1%上昇したが、これは“平均インフレ率の2倍以上となっている。”さらに調査によると、石油企業のCEOが2004年度に稼いだ報酬の中央値は1,660万ドル(約17億8,700万円)で、業種別の経営者報酬額でトップとなった(前年比109%の上昇率)。一方で、今週のガソリン代平均値は1ガロン2ドル28セントとなり、1年前から49セント値上がりしている。(引用以上、以下略)】。▼「「ユリイカ*ブログ作法」打ち上げトークショー」4月30日(土)17:00〜(開場16:30)、三省堂書店神田本店8階特設会場、出演:栗原裕一郎(文筆業)・吉田アミ(音楽家)・増田聡(音楽学/メディア論)・速水健朗(フリーランス編集者/ライター)ほか超強力執筆者1名!、司会=郡淳一郎(「ユリイカ」編集長)、参加費:500円、要電話予約(先着80名様)、問合せ先:三省堂書店神田本店4F tel.03-3233-3312(代表)。【アフィリエイト? 自己表現? コミュニティ? 甘口のブログ本が多いとお嘆きの貴兄に――。はてなダイアリーで話題沸騰中「ユリイカ*ブログ作法」の主要執筆者がふたたび結集、はてな内外での異論反論オブジェクションに答える!】。関連読書録:.03.30付 /.04.07付

  • 4月28日 「【書庫】*書物のトポス=書物のトピック*」のサイトに、森洋介「黒っぽい話 『モデルノロヂオ〔考現學〕』抄」〔04.10.14up、『黒 La Nigreco』第7号(第1次終刊号・2001年8月)〕。

  • 4月26日 トランスビューのサイトに、末木文美士『近代日本の思想・再考』連続講義(全4回)05.04.15。【○日本の近代の複雑さ/日本の近代は江戸時代からの流れが、そのままの方向ではなく、圧倒的な西欧化と共に始まった。だから19世紀末には、当時の西欧が古典的市民社会の崩壊期にさしかかっていたことを反映して、近代主義と同時に早くもポスト近代主義が導入されることになる。そこでは、前近代と近代とポスト近代が並存し、その三重性を担って思想が動いてゆき、時には、本来ポスト近代であるはずのものが、近代として語られる。たとえば近代の終焉を指し示すニーチェが、むしろ日本では、その強烈な自我主張の点で、個の確立を推し進める役割を果たすという、奇妙な逆転現象が起こる。/さらにポスト近代は、ときにぐるりと一回りして伝統回帰を目指し、またそれは往々にして反西欧と結びつく。西欧留学を目前に若くして結核で死んだ高山樗牛は、国家主義から出発し、ニーチェ主義、日蓮主義とめまぐるしく揺れ動いたが、その短い生涯は、日本近代の重層的で複雑な状況を象徴している。】【○大川周明とアジア主義の危うさ/大川周明は、アジアの「解放」を唱えつつ侵略戦争の理論的支柱となった大東亜共栄圏のイデオローグとして悪名高い。しかしその思想は、自衛隊が海外派遣されるようになった現在、耳を傾けるべき多くの示唆に富んでいる(そもそもイラク戦争そのものが、今では圧政からの「解放」を名目としている)。多くの大陸浪人的なアジア主義者と異なり、大川は東大で宗教学・印度哲学を学び、後に植民地制度研究で法学博士となった学究の徒である。彼は「復興亜細亜」を唱え、精神的独立と政治的独立を説いて、「今や世界最大の革命家」はレーニンとガンディであると述べる。/大川の議論は、緻密で視野が広く、『復興亜細亜の諸問題』は、ほとばしる情熱と学究的冷静さの結晶した稀有の名著といえる。その大川の、アジア「解放」の大義がどこで「侵略」に堕して行ったか。これは、今まさに私たちの目の前にある陥穽ではないか。】。

  • 4月25日 アジアプレスネットワーク・ウェブジャーナルのサイト(野中の眼)に、野中章弘「中国の反日デモに対して考えたこと」(05.04.20、動画)、【このところ連日、中国の反日デモや中国の反日的な運動についての報道がなされています。新聞、テレビでみなさんご存じのとおりです。このなかで、日本の反応についてですけれども、いつも不思議に思うのは、例えば中国が批判のひとつとしている小泉首相の靖国神社参拝問題があります、しかしながら、小泉首相は中国側のそういう指摘に対して、いやぁそんなことはないと思うと、つまり反日デモの原因として靖国参拝はそんなに問題じゃないというふうな意見を述べていましたけれども、中国側の指摘に対して日本がきちんとこたえていないというふうに思うことがあるわけです。国家の指導者である首相が靖国を参拝するということに対して、いったいそれは本当にいいことなのかどうか、そういう議論が日本側からもっとまきおこってもいいというふうに思います。そういうことに対してまったく日本のメディアもふれないということによって、すべて中国側に問題がある、中国の社会のガス抜きであるとか中国の民主主義、中国の社会が未成熟だ、そういう証だとか、今回の反日デモ反日機運の原因をすべて中国側の問題としている日本の受けとめ方にも問題があると思います。きちんと何がなされれば中国側の批判に対してこたえることができるのかということを、歴史認識の問題、首相の靖国神社参拝問題等々含めて、原点にもどって考えていく必要があるというふうに思います。】。

  • 4月23日 市民メディア・インターネット新聞「JANJAN」に、安住るり「「東京朝鮮初級学校を東京都が提訴」は不当である理由(1)」.04.18付、「「東京朝鮮初級学校を東京都が提訴」は不当である理由(2)」.04.19。関連:「枝川裁判」支援連絡会のページ / 枝川朝鮮学校支援都民基金

  • 4月22日 YOMIURI ONLINE(ネット&デジタル)に、(インタビュー)植村八潮「「活字離れ」なんて、起きていない」05.04.12。【社会は、新しいメディアが登場すると、それを特別視しがちです。でも、新しいものを、従来のものの隣に持ってくることで、改めてそれぞれの領域が見えてくることが多いのです。】とする植村は【たとえば携帯電話です。大人は、若者が「ケータイ」という「特別なコミュニケーション」をしている、とくくりたがる。しかも、そのせいで「活字離れ」が進んでいる、と言う。/でも、僕はいつも「活字離れなんて、全然起こっていない」と言っています。もともと「活字離れ」という言葉が登場したのは、1970年代前半ですが、その後の書籍の発行部数は倍以上に伸びている。〔……〕/メディアは、新しいものが登場すると、それを「カウンター・カルチャー」と、とらえます。70年代の出版界にとっての「敵」は漫画でした。本という名に値しない、きわめて低いカルチャーと見られたのです。/それが、今や大学でもまじめに漫画が論じられ、新聞の文化欄でも重要なテーマになった。ところが、そうして「文化」として認められたとたん、「漫画離れ」が始まった。その代わりとして登場したのが、携帯です。実は、今の若い人たちがここで目にする文字情報は、膨大なものなのです。〔……〕/その現象は、僕も含めた特定の世代が、長電話を親に叱られていたのと同じですよ。/存在しているだけで相手に伝わるものがあるように、コミュニケーションは会話だけではないですよね。だからこそ、「声もない」メールにも文化やルールがある。/言葉がきつくても、最後に顔文字がつくだけで和らぐ。これが、携帯になると、カラーの文字を使えます。携帯メールにもスキル(技術)があるのです。/「言葉はきついけど、本当はそんなに思ってないよ」ということを伝えるには、高いスキルが必要になる。こうした点では、大人が交わしている「会話」となんら変わりません。オジサンが、それをわからないだけです。】と述べている。

  • 4月21日 一青窈のサイト(コエトナリ)で、「ハナミズキ」から1年2か月ぶりとなるニューシングル(4/20発売)「影踏み」TV-SPOT視聴開始!

  • 4月20日 「米アドビ:米マクロメディアを34億ドルで買収、フラッシュとPDFを手中に」.04.19毎日、【米アドビシステムズは18日(米国時間)、米マクロメディアを約34億ドルで買収すると発表した。マクロメディアはウェブサイトなどに動画を組み入れる技術「フラッシュ」の開発企業で、「PDF」の技術を握るアドビと一体化することで、影響力の大きいソフト会社が誕生する。〔…〕】。関連:.04.19付ニュースリリース(アドビ)/ ASCII 24 報道 / CNN 報道

  • 4月19日 「異形の幻視力 小山田二郎展」5月28日(土)〜7月3日(日)、月休、平日10:00〜19:00土日祝10:00〜18:00(※入場は閉館30分前まで)、東京ステーションギャラリー(JR東京駅・丸の内中央口下車・赤煉瓦駅舎内)、800円。【小山田二郎が持つ独特な造型感覚と特異な表現力は、観る人の心を鷲掴みにし鮮烈で衝撃的な印象を与えます本展は日本の戦後美術史の中で50-60年代の時代性と時代を超える普遍性を持った画家としての小山田二郎の回顧展で水彩画を中心にご紹介します。】。

  • 4月18日 ▼中国における反日デモ。「瀋陽、広州、香港で…中国の反日デモさらに拡大」(.04.17 ANN)/「広東省深センでも 中国反日デモ各地で暴徒化」(.04.18 ANN)。関連読書録:4月16日付 /4月17日付。▼訃報:高田渡(4月16日)享年56、合掌! →サンスポ /毎日 /デイリー /朝日。関連:映画「タカダワタル」予告編

  • 4月17日 承前、中国各地で起きた反日デモに対する世界の論調についての『毎日新聞』報道。「韓国:「歴史わい曲」批判に共感」.04.17付、【中国の反日デモについて、韓国では日本の歴史わい曲を批判する動きとして共感をもって報じられている。/韓国のニュース専門YTNは16日、「歴史教科書のわい曲反対」を叫ぶ上海のデモ隊の姿を大きく報じ、「経済都市・上海(のデモ)は波及効果が大きく、象徴的な意味を持つ」と伝えた。また、若い世代に影響力のあるインターネット新聞「プレシアン」も、「予想外、上海の大規模デモに日本は衝撃」と記事を配信した。〔……〕/また、中央日報は12日付社説で「日本は東北アジアの反日の風に注目すべきだ」と訴え、「韓中日の和解は、日本の反省と責任ある行動から始まる」と日本に解決策を講じるよう促した。】。関連:韓国・中央日報(日本語版)に、柳権夏「過去の歴史の反省、ドイツは進行形(上)/ドイツ全体が反省記念館」.04.14付 / 柳権夏「過去の歴史の反省、ドイツは進行形(中)/学校でも反省教育」.04.14付 / 金永煕「日本はドイツとどこが違うのか」.04.15付。

  • 4月16日 中国各地で起きた反日デモに対する世界の論調について『毎日新聞』が伝えている。「独:戦後処理 姿勢に疑問/「自己中心的な日本」」04.16付、【ドイツでは、日本の戦後処理の姿勢に強い疑問や批判を示す論調が目立つ。保守系のフランクフルター・アルゲマイネは11日、「ニッポンの影」と題した社説で「日本政府は何が原因でデモが起こったかを無視している」とした上で「あたかも世界に一国だけ存在し、自らの行動は他の国に何の結果ももたらさないかのように自己中心的に暮らしている」と批判した。/同紙は日独の戦後を比較し、日本は「痛みを伴う過去の清算から逃れ、一度も自ら戦犯を訴追したことがない」「戦後60年たち、自身を加害者というより敗戦国とだけ認識している。過去の克服には全く取り組んでいない」と指摘した。〔……〕/また左派の有力紙・南ドイツ新聞も11日の社説で「デモには共感できないが、血塗られた過去に対する日本の誤った振る舞いにはもっと共感できない」と厳しい論調を展開。「日本の中国に対する反応には自己批判がない。日本人は歴史の精査は十分行ったと信じているが、こうした結論は、戦争加害者の子孫にはふさわしくないことを忘れている」と批判した。】。関連:「中国で反日デモ 関連リンク集」.04.16 JANJAN / ニュース特集>中国・反日デモ(朝日新聞)