10月15日 ▼韓統連(在日韓国民主統一連合)のサイトに「韓統連代表団 無条件の帰国実現」03.09.26。関連:「韓統連故国訪問団の基本文献」、「韓統連訪問団の到着声明」 「海外民主人士の帰国に関しての声明」03.10.01民族時報 第1018号。▼〔再掲〕四方田犬彦「『ハイスクール1968』を書き終えて」03.10.14週刊ドドンパ。関連読書録:09.09付 09.10付。
10月14日 ▼四方田犬彦「『ハイスクール1968』を書き終えて」03.10.14週刊ドドンパ。関連読書録:09.09付 09.10付。▼新刊! 忍草母の会事務局『北富士入会の闘い 忍草母の会の42年』2003年8月、御茶の水書房、ISBN4-275-00289-X。「まえがき」には【忍草母の会を結成してから四三年がたちました。〔……〕自衛隊も米軍も県境越えの長距離砲の実射訓練は今もってできないし、日曜日の演習も自由勝手にはできません。基地の中に入って山菜をとろうが薬草をとろうが、集会を開こうが、入会権がある限り、禁止はできないのです。米軍演習にたいし母の会が演習場に潜り込んでゲリラをやっても刑特法〔…〕で起訴することが一回もできずにいます。/国は、入会権を主張しつづけて闘う母の会をつぶそうとして、警察による弾圧、裁判での不当判決、買収、ありとあらゆる攻撃をしかけてきていますが、今もってそれに成功していません。/私たちの指導者である天野重知忍草入会組合長は二〇〇二年四月一四日、梨ヶ原に一人立って抗議した後、九三歳の身で五、六、七月と三ヶ月にまたがって、「入会権を強奪する有事立法反対」を掲げて国会前に座り込み、今は闘い半ば、「辛酸佳境」と元気に軍配を振っています。そして、一二月に入って、再度国会前座りこみを寒風に負けず敢行しているのです。/今残っている母の会のお母さんたちは絶対に金に屈服せず、信念をつらぬき、富士を平和の山に取り戻すまでがんばります。国がこんなささやかな母の会を本気になってつぶそうとしてそれができないのは、もともと正義性がないからなのです。/富士山は一時期頂上近くまで米軍演習場に接収され、今もってその不発弾がまだ残っています。東富士・北富士演習場を合わせれば本州最大の広い広い基地なのです。そこは地元農民の草刈りの場であり生活の場だった所です。入会権の主張は演習場を取り返す重要な武器でした。地元農民とその土地は一体だったのであり、国が勝手にそれを取り上げたり、御料地に書き換えたり、逆にそれを下賜(天皇の名で払い下げ)したり、民間会社にただ同然に売り渡しても、土地の所有名義には関係なく入会権は続いてきたのです。入会権を否定した大正時代の大審院判決も生活のかかった農民の慣習は動かせず、戦後は入会権を認める判決がいくつも出ていますが、平成の最高裁判決はまたも反動の極みとなっています。/しかし、忍草母の会は負けません、一所懸命にがんばりつづけています。闘いはわが恋人です。〔…〕】と書いている。
10月13日 ペシャワール会のサイト(現地の報道から)に「グアンタナモ湾被収容者の苦境に、沈黙を破る欧州」03.10.06。【〔ブリュッセル ザ・ニュース〕欧州がついに沈黙を破り、キューバのグアンタナモ湾でアメリカによって収容されている人々の苦境に対して、欧州議会議員が「アメリカの二重基準とEUの有害な態度」と痛烈に批判を開始した。/欧州議会は被収容者の家族の公開ヒヤリングを行い、欧州人かどうかにかかわらず、被収容者を守るための共同行動を開始した。ヒヤリングでは、家族や法的代理人たちが、グアンタナモ湾刑務所に拘留されたままの肉親の状況を話した。/議員たちは、EU加盟国15カ国、来年加盟予定10カ国の指導者に懸念を伝えた。各国指導者たちは、近々これを米政府との間で問題にする予定。欧州議会の市民自由委員会も、被収容者の公正な裁判のためEU加盟国政府が働きかけるよう、勧告書を作成中。/スペイン選出アンナ・テロン議員は、被収容者のうち22人はEU加盟国のスペイン、フランス、スウェーデン、イギリス市民であり、650人は非欧州圏出身者であるが、欧州議会は双方に等しく関心を持っている、と述べた。/議員たちは公開ヒヤリングの中で、アメリカの人権蹂躙が「何十人もの自殺の試みにつながる」と批判し、公平な裁判を与えるか、さもなくば釈放せよと要求した。ある超党派議員グループは、公平な裁判を求め、EUの沈黙を批判した。/英国選出サラ・ルドフォード議員は、「アメリカは民主主義や自由や法の支配を語るが、グアンタナモ湾の収容所の誰もそういう権利を与えられていない。こういう二重基準は、世界でのアメリカの道徳的権威を落としており、敵意やテロリズムを醸成する」と述べた。/テロン議員は、白人の米市民ウォーカー氏は米憲法の庇護の下に法廷で裁かれたが、アメリカ人でない被収容者たちは、何の罪を問われることもなく、「みせかけの軍事法廷」すらないままに拘留されている、これは二重基準だ、と批判した。/被収容者の家族たちは、兄弟や息子の状況を感情を込めて訴えた。インド系イギリス人ベッグ氏は、35歳の息子が3人の子供や妻とともに管井戸を取り付けるためにアフガニスタンへ行き、治安状況悪化のためイスラマバードへ移ったが、そこでアメリカとパキスタンの情報部員に夜襲され捕まった、と述べた。/アルジェリア系スウェーデン人アルガザリ氏は、23歳の息子は留学先のパキスタンでアメリカ人に逮捕された、と述べた。】。
10月12日 ▼『広告批評』2003年10月号が“ドキュメンタリー”を特集、是枝裕和「ドキュメンタリーとフィクションの相互乗り入れ」。【是枝 ドキュメンタリー作家としてすごく尊敬していて、あの人ならこういうときどうするんだろうという僕なりの基準にしている人に、小川紳介と土本典昭という二人の監督がいるんです。で、小川さんというのはすごく対象と仲よくなる人ですね。その場所に一緒に住み着いちゃうとか、朝まで一緒にお酒飲むみたいなことも含め、意図的に取材者と被取材者の関係を踏み外していく。で、そのことによってしか撮れない関係を撮るけど、僕にはこれはできないという感じがする。憧れもありますけど。/一方の土本さんは、住み着くということをしないで、水俣問題に対しても三十年間通い続ける。自分はその問題とか被害者の家族に関して、イコールにはならない。ただ寄り添い方が半端ではないですけどね。常に外の人間であるという意識を崩さない。そのほうが非常に難しい作業じゃないのかって、いま思うようになってます。ただ、それは熱狂を生まないんですよ。/編集部 最後までクール。/是枝 作品もそうだし、作品を作る共同体としてもそうだし、作家としてもそうだし。小川さんは神話を生むし、熱狂も生む。でも三十年関わって、スタンスを崩さないって、相当な覚悟がないとできないと思いますね。自分が作り手になってみて、改めて土本さんのすごさを実感しています。/編集部 取材者と取材される側との関係って不思議ですね。ある程度人間的な関係ができないといけないけれど、しかし純粋な人間関係とも、どうしても違うわけだから。/是枝 カメラがそこにあるということで生まれる関係なんですね。最初は取材者って、風のように吹いていなくなるもんだって刹那的に思ってたんです。でも最近思うのは、そこに僕がいて、カメラを持っていることで、言葉にならなかったものが言葉になったりするんですね。それってたぶんこういうインタビューも同じだと思うんですけど、ちょっと傲慢に聞こえるかもしれないけど、耳を傾けてうなずいてくれる人がそばにいることで引き出される感情とか言葉があるんだって。で、その言葉は、しゃべった側にとっても大きいと思うんです。〔…〕】。▼必見! 10月4日から新宿東映で映画「蕨野行」上映(11:00/13:30/16:00/18:30)。監督:恩地日出夫、原作:村田喜代子、脚本:渡辺寿、音楽:猿谷紀郎、主演:市原悦子。【山形の大自然から命の原風景を映し出す…/処を隔てて心を通わせうる方途はあるか/死してなお魂の生き永らえる方途はあるか/答えは応なり/蕨野。/そこは六十を越えるとだれもが赴くところ。/ジジババたちの悲惨で滑稽でどこか高貴な集団生活があった。】。→「映画「蕨野行」の製作と上映を支援する会」 / 「渡辺寿 創作ノート」。
10月11日 ▼読書録10.06付既報の「天木直人氏の『さらば外務省』」に関連して、財団法人中東調査会のサイト(現地だより レバノン)に、天木直人「米国への入国を拒否されたセニオラ大蔵大臣」03.06.18、同「ハリーリ首相攻撃される」.06.18、同「唾をかけられても雨かとうそぶくレバノン人」.06.18、同「イラク戦争後の中東情勢」.06.17、同「米国のつぎの標的はどこか?」.04.18、同「バグダッド陥落」.04.11、同「そして戦争が始まった」.03.23。▼東京外国語大学のサイト(史資料ハブ地域文化研究拠点)に「シンポジウム「脱帝国と多言語化社会のゆくえ」開催のお知らせ」、脱帝国と多言語化社会のゆくえ―アジア・アフリカの言語問題を考える― Post-Empire and Multilingual Societies in Asia and Africa、2003年10月25日(土)〜26日(日)、東京外国語大学府中キャンパス事務局庁舎(管理棟)大会議室・中会議室、主催:東京外国語大学21世紀COEプログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」。
10月10日 ▼『琉球新報』連載中の「VIVA!沖縄 音楽風雲児群像」。Vol.1 しのぶ鳥ストリッパー/風景見える歌い方/あやしい魅力放つ.09.04 / Vol.2 KEN子/八面六臂の活躍ぶり/沖縄インディーズの“母”.09.11 / Vol.3 火の玉ホール/目指せ「音楽の都」/日本一ホットなクラブ.09.18 / Vol.4 ゲットハッピーレコード/自主制作盤のメッカ/プロデュースにも参入.09.25 / Vol.5 ソークワクチン/最初の5秒で感動/脳も覚醒、女性3人の“演技”.10.09。▼丸川哲史「連載・冷戦文化論(5) 朝鮮戦争という劫火」〔『早稲田文学』2003年11月号掲載〕。【萩原燎〔……〕彼等の「転向」の根は、朝鮮戦争への応接にこそ孕まれている】【「北朝鮮バッシング」がとめどなく広がる今日、最も必要な問いの立て方として、東アジアの人間、朝鮮半島及び日本(あるいは中国)に住む人々がどのように朝鮮戦争という運命の火に翻弄されたのかを立体的に明らかにすることが、求められている】と指摘する丸川は、朝鮮戦争を背景にした作品として、井上光晴「病める部分」、金達寿「日本の冬」、小林勝『断層地帯(第一部〜第五部)』、高史明『夜がときの歩みを暗くするとき』を材料にして分析を加え、【今日、私たちが九州・中国地方の地図の上方、井上光晴と高史明の故郷の北の方に見る半島には、再び戦火の幻影が揺らめいているように見える。それを第二次朝鮮戦争の危機と名づけることは、今さら誇張ではないものとも思われる。評論家が描くところの北朝鮮の行く末を占うシナリオには三つあると言われている。一つは、第二次朝鮮戦争による半島の焦土化、二つ目は、金正日の全面屈服による「北」への米軍基地の進駐、そして三つ目に、とにかく金正日の死期を待ち続ける待機の時間。中々望ましい未来像が描けないのが今の現状である。ただしそれはまた、向こう側の朝鮮半島に限定されるものではない。望ましい未来がないのは、日本と呼ばれる地域においてもそうである。そしてこの二つの地域における未来の無さとは、三十六年の植民地支配とともに、朝鮮戦争という劫火を光源とした遠近法の中に入っているものなのだ。今日の日本における「北朝鮮バッシング」を推し進める人間の原初的な光景に帰国運動があることは、前述した通りである。この帰国運動は、日本側においては植民地支配への贖罪意識を伴った清潔な善意(とエゴイスティックな口減らし)によって遂行されつつも、当事者においては朝鮮戦争の劫火の「焼跡」を出発点とするものであった。/ところで冒頭に提示したキム・ジハの詩のモティーフは、植民地の血であったが、詩片にあった「女兵」や「娼婦」は、冷戦下においてアメリカやソ連に媚び諂う「日本」の姿を象徴するものと訳注(萩原燎=渋谷仙太郎)で述べられていた。キム・ジハによって書かれた詩は、全て朝鮮戦争以後の「冷戦」の地盤の中で書かれているわけである。いずれにせよ今この時、朝鮮戦争の記憶を取り戻すだけでなく、朝鮮戦争後の時間性を私たちが生きているという自覚、いわゆる日本の「戦後」を「朝鮮戦争後」へと読み替える作業が求められているのである。】と書いている。
10月9日 ▼『東京新聞』03.10.09付(特報)に「3人殺害・遺棄に見る『残酷ニッポン』 使い捨てられる日雇い労働者」、【山梨県都留市の男性三人殺人・死体遺棄事件は、事件そのものの全容は不明のままだが、関連が強まっている建設会社に絡んで、日雇い労働者への賃金未払いなど、その異常な実態も分かってきた。関係者から「氷山の一角」とも指摘される、劣悪な労働状況の背景には、長引く不況による建設業界のゆがみも垣間見える。現場をルポした。(長久保宏美、浅井正智)〔……〕/東京・山谷地区で、労働条件の改善などに取り組み、元社長とも未払い問題で掛け合ったという山谷争議団の関係者は「朝日建設では八十件の被害相談を受けている。日当の遅配とかそういう次元の問題ではない。あのおやじ(元社長)は最初からきちんと払うつもりもない。こうやって表面に出るのはほんの一部」と断言する。〔…〕/地元の都留労働基準監督署によると、賃金不払いについては、過去五年間で約八十人が未払い賃金を受け取ることができたが、会社の倒産でまだ十人ほどが未払いのままだという。今年五月には、同署が立ち入り検査を行っているが、前出の山谷争議団の関係者は「労基署はもっと早い段階から徹底した調査、指導をすべきだった」と話す。〔…〕日雇い労働者の問題に取り組む全日本建設運輸連帯労働組合の小谷野毅書記次長は、そうした派遣労働者を雇う側の問題に言及する。「こうした労働者を雇う元請け業者は労働者の名簿を作ることが義務付けられているが、どうなっていたのか。もし、派遣先が公共事業などであれば大問題だ」と指摘、こう続ける。/「悪質業者が絶えないのは、そうと知りながら、お手軽に使う建設業者が存在するから。こうしたひどいケースは、例えば給料も管理されてしまう外国人労働者や、ホームレスなど弱い立場の人たちに及んでいる。建設業界は九〇年代終わりごろから『何をやってもいい、仕事があるだけ幸せなんだ』というムードになってきている。今回の業者は例外ではなく氷山の一角。こうした実態がはびこり始めているという象徴だ」〔…〕】、全文必読。関連:「「朝日建設」、組員風“班長”が日雇い従業員を管理」03.10.09 nifty(読売)。▼『朝鮮日報』03.10.07付に「教授団体「宋斗律氏は韓国現代史の犠牲者」」、【朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の政治局候補委員であるという事実が明らかになった宋斗律(ソン・ドゥリュル/59)氏事件と関連し、一部の教授団体や学術団体が初めて公式立場を表明した。/この公式発表でこれらの団体は、「宋教授が過去に北朝鮮に傾倒していた面を認めたのは、真の和解者としての生き方を客観的に具現するという一世一代の決断」、「逮捕令状が発付された状況で韓国に入国したのは、韓国国民と本当の意味で和解しようとした衷情の賜物」と主張した。/また、「平和統一を試みる行為は、現行の国家保安法上では大部分が利敵不法行為になるほかない」とし、「宋教授は韓国の現代史の犠牲者」と主張した。〔…〕】。
10月8日 藤野豊「「欺罔」が示す優生保護法の恐ろしさ 今に致〔ママ〕る国家の恐ろしさが痛感される」〔『図書新聞』第2649号 2003年10月11日付 掲載〕は、優生保護法に対する謝罪を求める会編『優生保護法が犯した罪』2003年9月 現代書館 の書評。【「欺罔」〔…〕「あざむくこと」〔…〕/本書の冒頭、市野川容孝は、その「欺罔」について驚くべきことを明らかにしている。一九五三年、厚生省が各都道府県知事に宛てた通達「優生保護法の施行について」には、公権力が国民を欺罔してよいと書かれているという。すなわち、この法律にもとづいて優生手術=不妊手術をおこなおうとして本人が拒んだ場合、「身体の拘束」「麻酔薬施用」「欺罔」という手段を使って手術を強制してよいというのである。〔…〕この事実だけでも、優生保護法がいかに恐ろしい法律であったかが理解できる。〔……〕/戦後の民主主義だとか、日本国憲法における基本的人権の尊重だとか、そんなものはどこにあったのかという衝撃が心を突き上げる。障害者やハンセン病患者は民主主義の外に置かれて、それを国家は当然であると考え、国民も不審に思わなかったのである。/なぜ、そのような恐ろしいことが罷り通ったのか。それについて、第二部で松原洋子、古川和子、小俣和一郎、堀口雅子らが解き明かす。特に、戦後の優勢保護法の原案を作ったのは、日本社会党議員であり、そのなかには女性議員も含まれていたことも驚きである。〔…〕たしかに、ナチズム、ファシズム下では優生思想は政策の全面に展開されたが、戦後の「文化国家」建設という美名、そして人口抑制という喫緊の課題のもとに優生保護法は生まれたという事実も無視できない。まさに、優生保護法は戦後民主主義の産物であったのだ。〔……〕現在、法のもとに優生手術を強制したドイツ、スウェーデンでは、政府が謝罪と賠償に応じているという。では、日本はいかに。予想される結論ではあったが、国家は謝罪にも賠償にも応じていない。〔…〕国家は居直った。/本書を読み進めると、優生保護法の恐ろしさだけではなく、今に至る国家の恐ろしさが痛感される。〔…〕優生保護法が母体保護法に変わったからとて油断はできない。厚生労働省は、優生保護法下で、どれだけの「身体の拘束」「麻酔薬施用」「欺罔」がなされたのか、そして、どれだけの子宮摘出などの違法行為がなされたのか、真摯に調査し、国家の過ちを謝すべきであろう。】。
10月7日 ▼田中龍作「藤井総裁更迭は国鉄エセ改革の始まりと酷似している(これはもう政治家・官僚による詐欺、収奪だ 6)」03.10.06 JANJAN。▼読書録09.29付既報の“浮島丸事件の真相究明のための平壌討論会(03.09.29)”に関連して、「〈浮島丸事件平壌討論会〉洪善玉委員長の基調報告」03.10.04朝鮮新報、【今回の討論会は半世紀以上も歴史の闇に埋もれている浮島丸事件の真相を正しく究明し、日本から過去の罪過に対する謝罪と補償を受け取るための全民族的な活動を積極的に促す有意義な契機になる。/さる20世紀初、膨大な武力でわが国を不法に占領した日帝侵略者は40余年間、前代未聞の暴悪非道な軍事的統治を実施した。日帝は朝鮮人民を「日本人化」して自分らの永遠な植民地奴隷につくることを朝鮮統治の「根本方針」として軍事的占領統治の全期間、朝鮮民族抹殺政策を追求した。/朝鮮民族を地球上から永遠に抹殺しようと血眼になっていた日帝は、日中戦争の勃発後から敗北するまで840万余人に達する朝鮮人を拉致、強制連行し、100余万人を虐殺し、20万人の朝鮮の女性を「皇軍」の性のなぶりものにした。/浮島丸に乗って無念の死を遂げた数千人の朝鮮人も、まさに日帝のこうした野蛮な朝鮮民族抹殺政策の残酷な犠牲者であった。/1945年8月22日夜10時、強制労働に虐げられていた朝鮮人を乗せて釜山に行くと出航した浮島丸は、日本の海岸線に沿って南下していたが、8月24日午後5時20分頃、京都府舞鶴港の入り口の海岸線からおよそ300メートル離れた水深16メートルほどの場所で急に3〜4回の爆発音とともにまっぷたつに折れ沈没してしまった。/これにより、浮島丸に乗っていた数千人の朝鮮人が一瞬にして水葬され、乗船者の一部だけが九死に一生を得た。/この事件は、浮島丸に「釜山行き」の命令が下されてから最後の処理に至るまでの全過程の数え切れない不一致と疑惑、被害生存者の証言とこれまで調査、発掘された資料によって、決して機雷による偶発的な事故ではなく、日本軍部当局の計画的で意図的な操作によって強行された爆沈事件であることが立証されている。〔…〕】、全文必読。関連:「〈浮島丸事件平壌討論会〉真相究明、謝罪、補償を求める日本政府に送る手紙」03.10.04朝鮮新報。
10月6日 ▼法政大学大原社会問題研究所のサイトがこのほどリニューアル、『新版社会労働運動大年表』解説編(大原クロニカ)を公開!▼『東京新聞』03.10.06付(特報)に「天木直人氏の『さらば外務省』」。【開戦前後、イラク戦争に反対し、公電を送った外務省の大使が、事実上「解雇」された。「戦争回避」への意見は、“たった一人の反乱”として封殺された。前大使は今、対米追従に終始する小泉首相、旧態依然とした外務省の体質を厳しく批判する。前駐レバノン大使の天木直人氏(56)が語る「さらば外務省」の思いとは−。(浅井正智)/「解雇」は、三月二十日のイラク戦開戦前後に川口順子外相にあてた二本の公電がきっかけだった。公電とは、在外公館から本国政府に伝達される公文書のことだ。/一本目は開戦直前の三月十四日。「戦争回避のための外交努力を続けなければならない。たとえ戦争が避けられないにしても、国際社会の合意を取り付ける努力をし、米国の単独攻撃には反対すべきだ。さもなければ国連による集団安全保障体制は完全に死滅する」/もう一本は開戦後の二十四日だった。「不幸にして戦争が始まってしまった今、日本がなすべきことは、米国支持を繰り返すことでも、戦後復興にいち早く手を挙げて日本を宣伝することでもない。外交の権威を取り戻すために、外交によって早く戦争を終結させるべきだ」。二通とも全在外公館にも送った。〔……〕/なぜ公電を打ったのか。/「小泉首相の外交姿勢があまりにも間違っていると感じたからだ」と、天木氏は説明する。/「私は諸外国の政府・外交筋から、米国が開戦一年前に、すでにイラク攻撃の意思を固めていたとの情報を得て、外務省にも報告していた。『フセイン(元イラク大統領)は悪人であり、攻撃しても世界は誰も非難しない』というのが米国の論理だ。これは戦後の集団安全保障体制を曲がりなりにも支えてきた国連の存在を踏みにじった行為。にもかかわらず、戦争が始まると小泉首相は早々と米国支持を打ち出した」〔…〕/さらに、アラブの人たちへの思いもあったという。/「アラブ人は中東で植民地政策を行ったことがない日本に親近感を持っている。それだけに、今回の対米支持は大きな失望感を与えた。彼らは『日本は米国に原爆を落とされ、占領までされ、最も戦争の痛みを分かっているはずではないのか。なのにどうして簡単に米国が支持できるのか』という思いを私にぶつけてきた。しかも首相は何度も繰り返し支持を表明した。この行為は親日的なアラブ人の心を深く傷つけた。私は、小泉さんという人は外交について何の見識も関心もない人だと思った」/「この状況を目の当たりにし、今、発言しなければ三十五年間、何のために外交官をやってきたのかという思いに駆られた。それに発言を公の文書として記録に残したい気持ちもあった。こういう発言をした外交官がいたということを歴史にとどめたいとも思った。ただ、はじめから辞めてやろうという気はなかった。辞めれば敗北者になってしまうからだ」〔…〕】。10.08追補:「イラク戦争反対で「解雇」 前大使、異例の外務省批判」03.09.30東奥日報(共同)。
10月5日 ペシャワール会のサイト(現地の報道から03.09.27)に「アフガニスタンを覚えているか?」(03.09.26 TOMPAINE.com)。【タリバンがカーブルを逃れた2002年1月にアメリカ軍による戦闘が正式に「終結」して以来、アフガニスタンがトップニュースを飾ることはほとんどなくなった。しかしそれ以降の米国兵の犠牲者数は、戦争中の6倍にのぼり、今日でも1万2500人の「同盟」軍(内1万人以上が米国兵)がアフガニスタンに駐留している。更に6月以降は大規模な軍事衝突が毎月起きている。/こうした不安定な状況は、「タリバン残党」だけが引き起こしているのではない。これまでの反政府分子が殺害されるのと同時に(あるいはそれが原因で)新たな反政府分子が生みだされる構造的な問題に起因しているのだ。/この元凶はアフガン政府にある。派閥の勢力や人数によって閣僚、準閣僚ポストを割りふった現政権で権力を握る少数のグループには、敵対心と相互不信を除いて何の共通点もない。そして、これら勢力を率いるカルザイ政権の支持基盤は米国にある。〔……〕/実質的な統治権を握っているのは、独自に徴税を行う地方軍閥だ。ヘラトのイスマイル・カーンはイランとの間で独自の外交関係を結んでおり、マザリシャリフのラシッド・ドスタムは独自の貨幣を発行している。皮肉なことに、アフガンの平和は地方軍閥による確固たる支配に支えられているのだ。/中央政府は、特にパシュトゥン部族の多い南部において、人心を掌握できないでいる。タリバンの支持基盤であったパシュトゥン部族は、ボン会議以降、新政権への門戸を閉ざされているからだ。/しかしアフガン最大の民族グループを権力の座から一掃することは、現政権にとって大きなリスクを生みだしている。すでに南部では、パキスタンの援助を受けたさまざまな個人やグループが、政府高官、援助ワーカー、外国人を狙った攻撃を繰りかえしている。/これらの反政府勢力は「タリバン」という1つの組織ではなく、カルザイ大統領が「タリバン主義者」と呼んでいるように、アフガン全土のパシュトゥン部族の不満が生みだした政治姿勢によって結束した集団なのである。/タリバン主義者に殺害される民間の外国人の数は決して多くはない。しかし襲撃の度に米国が報復し、戦闘員の数以上の一般アフガン国民が殺害される。こうして反米感情が高まり、戦闘員の殺害が新たな戦闘員を作りだしていく。/今のアフガンで起きているのは、秩序と無秩序の間での衝突、すなわち支持基盤を拡大し、平和秩序を達成するにいたる劇的な変化を引き起こそうとする中央政府と、アフガンの混乱を狙うタリバン主義者との間での衝突なのだ。僅差で競り合う両者の争いに決着がつくのはまだまだ先のことになりそうだ。】。関連:「政権に腐敗の影 カブールの一等地、高官らが山分け」03.10.05 asahi.com / 田中宇「タリバンの復活」03.10.01田中宇の国際ニュース解説。
10月4日 ▼「日立、埋め込み強度の調節が可能な二値画像電子透かし技術を開発」03.10.03 / 「沖電気、印刷文書の高精度な改ざん検出技術を開発・事業展開」03.07.16 / 「電子透かしを携帯カメラで読み取り、Web サイトへアクセス――NTT 公開」03.07.08 / 「ツーカーグループ、音源サイトに AMEI の MIDI 電子透かしソフトを導入」03.02.27 / 「JASRAC と RIAJ、電子透かし実験で違法コピー楽曲も「100%検出可能」」03.01.22――以上はjapan.internet.com編集部の記事。関連:日本ユニシス e-Japanニュース編集室(編集子)「デジタル化されたデータの所有」03.08.27 / 同「デジタル化されたデータの流通」03.07.30。▼ショートムービー「花とアリス」の第3章「花とアリス」10.03公開! 脚本・監督:岩井俊二、主演:鈴木杏「花とアリス」〔ネスレのサイト〕。
10月3日 ▼「エドワード・サイードの記憶のために」03.09.27(ポストコロニアルニュース)。さまざまな追悼文!▼「旧日本軍遺棄兵器:国に賠償命令 原告請求ほぼ認め 東京地裁」03.09.29毎日、【旧日本軍が中国に遺棄した毒ガスや砲弾で、戦後に被害を受けたとして、中国人13人が日本政府に約2億円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は29日、原告側の請求をほぼ認め、国に約1億9000万円の支払いを命じた。片山良広裁判長は「可能な限り情報を集めて中国側に提供し、被害発生を防ぐよう依頼する義務があった」と指摘したうえで、「日中の国交が回復した72年以降、その義務を果たさなかったのは違法」と国の不作為責任を認めた。〔…〕】。中国人戦争被害者の要求を支える会のサイトに遺棄毒ガス・砲弾被害賠償請求事件弁護団/中国人戦争被害賠償請求事件弁護団/毒ガスの過去・現在・未来を考え、旧日本軍の被害者をサポートする会「声明」03.09.29、【〔…〕本年8月4日には中国黒竜江省チチハルにおいて、本件と同様の日本軍遺棄妻ガスにより、死傷者を出す大惨事が発生した。中国国内では、日本軍遺棄妻ガスによるすべての被害者に対して救済を求める署名が短期間に100万を越す状況にまでなっている。/我々は、日本軍による遺棄妻ガス弾の全面解決なくして真の日中友好の確立はあり得ないという立場から、本判決に先立ち、中国内の全ての遺棄毒ガス被害につき、被害者への謝罪・賠償・医療ケア、遺棄毒ガス兵器の完全な撤去等を求める要請書を政府に対し既に提出している。/我々は本日の画期的な判決を踏まえ、国が、控訴を断念し、本判決を踏まえ、原告らに対して誠実に謝罪を行い、賠償することによって、全面的に解決することを求める。/同時に、国が、本判決の意味するところと日中両国民の声を真筆に受け止め、控訴を断念し、これまで2000人を越えると言われている中国の遺棄毒ガス被害事件の全面的な解決することを強く要求する。】。同サイトに「遺棄毒ガス弾第1次訴訟判決要旨」。「【毒ガス被害】過去の話ではない」03.10.01高知新聞社説。「毒ガス兵器訴訟 被害者の救済を急げ」03.09.30中国新聞社説。「毒ガス被害判決 現実直視し実態解明進めよ」03.10.01毎日新聞社説。
10月2日 『週刊読書人』第2507号(2003年10月10日付)に「大西巨人氏に聞く 『神聖喜劇』、それ以後(14)」(聞き手=鎌田哲哉)。【前に君と話した時もちょっと言ったと思うが、世論、あるいはオピニオンリーダーと言われる人たちの言論の中で、「Aでもない、Xでもない」というふうなものが上等であると考えられるようになってきている。そういう風潮が際立ってきたのは、私の考えでは、ニューヨークでテロが起こって、ブッシュがイラクを攻撃した時期からだろうと思うがね。たとえばブッシュのようなものがAだとする。もしくは今や不人気で滅びたことになっているマルクス共産主義のようなものがXだとする。その時に、「Aでもない、Xでもない」と言うのがいいという言論が支配的なもののように思う。「Aである」と言うと、間違う。そして間違ったもので全部を従えようとすると、それはファシズムと同じだと。しかし、何か大切なことが抜けている気がするんだ。人間はひとつのAというものを求めて必死の努力を傾けねばならない。そのことをすっ飛ばしてしまっている。やはり一生懸命Aを求める努力を放棄しないで続けていかないといかんと思うわけよ。Aが他の人にはいくら不人気であろうとも、自分では求めて押し出すようにしないといけない。本当に信じてAはすぐれたものであると言う。それがクリティシズムというものじゃないかね。】。
10月1日 ▼『現代思想』2003年10月号が“グラフィティ マルチチュードの表現”を特集、小田昌教+ヲダマサノリ「さよなら落書きなき世界 街をノックする者を怖れているのは誰か?」。【●あの公園にいて思ったんだけど、いま、怖れられ憎まれてるのは、もしかすると公園という場そのものじゃないかという気がするんだ。あの禁止の多さがなによりの証拠で、公園という場所自体が恐怖の対象になっているんじゃないかと思った。怖れているからこそあんなに禁止が多いんだと思った。云うまでもないことだけど、公園は人が勝手にただで休憩し、余暇を楽しみ、自由に何かをする場所だ。だから、いってみれば公園は、資本主義のテリトリーとそのコードからはみだしたフリーゾーンで、資本や通貨の流れから外れた残余の場所だ。帝国の中に最後に残った野性の地だ。帝国の生活に塗れきってしまった僕らは〔…〕あらゆるものにお金を払うことに慣れすぎてしまって、消費者根性とでも呼びたくなるような卑しさが身についてしまっている。無償のモノのなかで生きる感覚や想像力をなくしてしまっている。落書きのような無為な行為に手を染めることをつい臆してしまう。そんな僕らは、ライセンスのないとりひきやパッケージのないたべもの、レシートのない品物やビジネスのないつきあい、コピーライトのない歌やイズムのない思想。マーケットのない努力やプライスのないただのサービス、そういう資本主義生活のやりくり(エコノミー)から外れたモノや事件に囲まれた野性の暮しというものを想像することすらできなくなってしまっているために、公園を怖れてしまっているんじゃないだろうか。/■やたらと“しまった”ばかりの多い、あまりすぐにはピンとこない話だけど、たぶん君のいうその“野性”というのは、野良猫とか野良仕事と云うときの“野良”の感覚に近いものなんじゃないか。野生や野蛮というよりも、インディペンデントという意味を多分に含んでいる“野良”ということばの方がより近いもののように思えるね。】。▼山下幸夫「改めて司法改革の本質的狙いについて考える」03.09.29、【刑事裁判の迅速化(原則的連日開廷)や裁判員制度は、いずれも、被告人のためではなく、裁判制度に対する国民の期待や信頼の回復をその目的としている。〔……〕経済的に裕福な層は、高い弁護士費用を支払って優秀な弁護士に依頼して徹底的に争うことができるが、経済的に余裕がない層は、国家に管理された公的弁護により、「迅速」に有罪判決を受けることを余儀なくされるという極端な弱肉強食の実現である。〔……〕市民の中には、司法改革にわずかばかりの期待を抱いている者もおり、それは今の司法制度が絶望的であることからすれば理解できない訳でもない。しかしながら、司法改革が真に目指しているものは弱肉強食の世の中であることを見抜き、その本質的な狙いに反対していかなければ、本来弱者を救済すべき司法制度が弱者を切り捨てるという恐ろしい時代が来ることになる。】。
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