6月30日 ▼神戸学生青年センターのページに、朝鮮史セミナー「つくる会」歴史教科書を総点検する〔講師:大阪産業大学助教授・藤永壯、7月13日(金)18:00、神戸学生青年センター、525円〕。▼子安宣邦のホームページに、東京思想史フォーラム・第2回〔私の講義:「東洋的社会の認識」、合評:ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』上・下(岩波書店)報告者:見城悌治(千葉大)予定、7月14日(土)午後2時〜5時、上智大学7号館12階第5会議室、連絡先:河西晃祐 k-kawani@hoffman.cc.sophia.ac.jp〕。▼JAGATのページに、澤田善彦「写植組版の誕生−印刷100年の変革」(6月30日)。
6月29日 未來社のページに、西谷能英「インテルメッツォ:前田利昭氏の『執筆篇』書評に反論する」(2001/6/28)。全文必読!比較検討しよう。【……わたしが基本的に主張していることは、出版不況のあおりを食って、出るべき本がどんどん刊行されなくなっている出版文化の貧困の現状をなんとかしなければならないということである。前田氏によると、「本書が『出版文化の存立基盤そのものの危機』ととらえているのはもっぱらコスト問題であると気づかされる」ということになる。いったいどういう読み方をすると、そういう歪んだ見方が可能なのか。前田氏は印刷業界人でありながら出版文化の今後という課題を真剣に考えたことはあるのか。著者や出版社の問題は印刷所の問題でもあるのではないか。挙げ句のはてはこうなる。「私にはチャップリンの『モダンタイムス』よろしく、著者も編集者もひたすらパソコンにかじりつくオペレーターとなっている姿がうかぶ」とか「本書によるコストダウン『技法』とは、まさか編集や校正などの仕事を切り捨てて、著者・編集者に文字入力のオペレーター労働を強制することによるものではないと信じたいのだが、それ以外とはとうてい読めないのも事実だ」と。それはまったく事実ではないばかりか、ここまで歪めて解釈されるとあいた口がふさがらない。まったく読解力がないか、タメにする悪意にみちた批判(悪口)と言わざるをえない。これでは出版界のなかにいまだに根を張っている圧倒的多数の怠惰なパソコン音痴のひとたちに、それみたことかと揚げ足とりをする絶好の口実を与えているにすぎない。/わたしの「技法」は、こうした欺瞞的な解釈のためにあるのではなく、本を出そうと思っている意欲的な著者が、どうすればムダをすくなくして自著を刊行できるようにしうるかの道筋を明らかにすることである。そして編集者のためには、ゲラにしてから同じパターンの赤字を出すようなことがなくなるようにツールを用意すること(これは『編集篇』のテーマだが)であり、要するに機械的な処理ですむものはできるだけパソコンで処理してしまい、本来の編集作業たる原稿の通読、内容チェックのために全力を傾注できるように環境を整備することである。結局はこのことがよりよい本づくりにつながるだろうし、コストダウンとスピードアップにつながるということの主張なのである。前田氏のように、「編集や校正などの仕事を切り捨て」るなどと言うのとはまったく反対の主張をしているのである。/すくなくともわたしの知るかぎり、『執筆篇』だけではものたりなく思っているひとはいても、こうしたヒネくれた読みをして悦に入っているような読者はほかに知らない。わたしが許しがたいのは、出版界のなかでなんとか編集という仕事の非効率を解消しようと念願しているひとたちがわたしの本に期待以上のものを求めてきてくれていることにたいする重大な侮辱だということである。わたしもふくめてこれらの真剣な読者を「250円の牛丼を安ければいいという能天気な人たち」と「二重写し」に見えるというなら、まっさきに自分の歪んだ眼鏡を点検することをおすすめしたい。】。
6月28日 6月27日東京高裁は、12人の客室乗務員が「契約制」を理由に解雇されたカンタス航空の事件で、労働者側の逆転完全勝利判決を出した。レイバーネットのページに、カンタス航空客室乗務員組合執行委員長石川智子と上部組織・全国一般労働組合東京南部執行委員長平賀雄次郎とによるコメント「カンタス・東京高裁逆転完全勝利判決のご報告」(2001年6月27日関係各位)。
6月27日 ▼毎日Interactive 6月27日付に「エシュロン:日本の外交電文も傍受 NZの研究者が証言」。【米英など英語圏5カ国の通信傍受機関(暗号名エシュロン)の一環として、ニュージーランドの情報機関がオセアニア地域で日本の在外公館の外交電文を傍受している実態が26日、明らかになった。エシュロン問題を調べ、欧州議会調査委員会で証言したニュージーランド在住の研究者、ニッキー・ハガー氏(42)が毎日新聞に明らかにした。日本の外交情報は「JAD」の暗号名で呼ばれ、81年以降、貿易や漁業など経済分野の情報を中心に収集され、米国に報告されていた。……】。▼東アジア反日武装戦線に関するよもやま情報のホームページに新刊情報『友へ 大道寺将司句集』。大道寺将司著、序文:辺見庸、解説:斉藤慎爾、価格1905円+税、B6判上製224頁、ぱる出版、ISBN4-89386-859-4。【あれから三〇年……/激動の「七〇年代」全否定の炎となった一つの魂が今、うたに行きついた。/辺見庸「大道寺の句は、ときおり、私の心臓を内側からわしづかみにする。」】。
6月26日 ビル・トッテンのページに、アラン・ウィートリー「小泉新総理が試される日本の恐ろしい債務力学」(『ロイター通信』2001年5月7日)。【…アメリカン・エンタープライズ・インスティテュートの日本政策プロジェクト理事を務めるデイビッド・アシャーがなにより懸念するのは、日本が利払いを含む債務返済額においても史上最高の記録を持っていることである。/・長期債務残高は、国家税収から地方への交付金を除いたものの1548%である(2000年)。これは1947年に最高だったイギリスの2倍である。/・税収に対する正味資金調達額は121%で、これは1981年のメキシコの47%という記録を軽く超える。/・保留税収に対する債務利払いの比率は33.45%で、1993年のカナダの32.75%という記録を破っている。…このままいけば日本の総債務はGDP比で2000年度の141%から、2005年度末には200%、2011年度には300%になるとアシャーは予測する。ただし、国際投資家はそれ以前にストライキに入っていることだろう。】。
6月25日 ▼阿部謹也『学問と「世間」』2001年6月、岩波新書。【現在わが国の学問は…自然科学、人文社会科学を問わず全面的な危機の状況にある。それはわが国の人間関係に由来する問題であり、……個人と社会の間には「世間」があり、それが個人の行動を規制しているのである。】とする阿部は【「世間」は贈与・互酬の関係と長幼の序、そして共通の時間意識によって結ばれている人的関係である。…明治政府が「近代化」政策を始めたとき、古来の人間関係に手をつけることができず、そのまま残された。「近代化システム」と「歴史的・伝統的システム」とは、互いに対立する性格をもちながらも結局は協力しあって「近代日本」をつくりあげてきた。/七十年代から八十年代にかけて高度資本主義=高度消費社会のシステムが姿を現したとき、…かつては「近代化」に対して伝統的な形で対抗しながら、結果としては「近代化」を支えていた「世間」は、この段階において高度資本主義=高度消費社会を積極的に支えるシステムとして再登場してきたのである。】、【被差別部落に対する差別は「世間」と無関係に存在していたのではない。なぜなら「世間」それ自体が差別的体系であり、閉鎖的性格をもっているからである。…毎日このような差別的体系の中で暮らしている私たちはその外に被差別民を設定し、そこに差別の視線を向けることによって自分たち自身が差別者であると同時に差別されているという事実を隠そうとしている。】と指摘している。▼市民と憲法研究者をむすぶ憲法問題Webのページに、浦田一郎「政府の集団的自衛権論――従来の見解と小泉政権下の議論」、小栗実「小泉政権の誕生と憲法−憲法記念日によせて」。
6月24日 ▼『The Incidents』のページに、寺澤有「警視庁の機動隊が年間12億円もの裏ガネを生み出していた!」(2001年6月21日付)。▼『IN・POCKET』2001年6月号(講談社)に坂東眞砂子×宮部みゆき「対談・江戸の女は私たちよりも幸せ!?」。坂東眞砂子は【…むしろ江戸時代は武家社会の女たちが束縛されていたけど、庶民の女たちはかなりたくましくって自由だったと思うのね。……日本人像って、生真面目で従順だって言われるけど、現代人がそうなっちゃっただけで、本当の日本人像はもっとバイタリティがあって、もっとおかしくて生き生きしてただろうと思う。私たちは自分がこんな人間だって信じたら、そのようにふるまってしまうでしょう。明治時代あたりから、そういう洗脳が行なわれはじめて、戦後になったらますます会社人間になってしまった。……時代小説の主人公は戦国武将だったり明治の元勲だったりで、今の日本人像ってけっこう歪んでると思うのね。…宮部さんは江戸の庶民だけど、私は田舎の庶民に興味があって、その中にあるバイタリティと明るさと、肩の力が抜けたところに焦点をあてたいなと思って。そういう人間像を現代人の中で再構築できれば、教科書みたいな日本人像じゃなくて、新しい日本人像になると思うの。……武勇伝の残るような人たちを理想の日本人像にしちゃったもんで、みんなが会社のため、国のために死ぬとか、自己投影しすぎて、今の日本人がどん詰まりにきてしまったんじゃないかと思うのね。……もう英雄を理想像とする時代じゃなくて、本来の健康な庶民像を発見し、そこから再出発する時代じゃないかしらね。】と述べている。
6月23日 浅野健一ゼミのページに、「緊急シンポジウム《徹底討論★メディアはこれでいいのか!》のお知らせ」。【7/5(木)日本青年館中ホール、開場10:30開演11:00、参加費:1000円、講演:高橋康夫氏(俳優・三田佳子さんのパートナー)、三浦和義氏(「ロス疑惑」事件報道被害者)、コーディネーター:北村肇氏(元新聞労連委員長、現「サンデー毎日」編集長)/▼会場へのアクセス▽日本青年館〒160-0013東京都新宿区霞岳町15○JR信濃町駅より徒歩9分○JR千駄ヶ谷駅より徒歩9分○地下鉄銀座線 外苑前駅3番出口より徒歩7分○地下鉄大江戸線国立競技場駅A2出口より徒歩7分▼「徹底討論★メディアはこれでいいのか!」実行委員会:木村暢恵(現代人文社)・佐藤裕一(フリーライター)連絡先TEL090-8515-6949FAX03-5379-5388】。
6月22日 宮崎学『小倉の極道 謀略裁判』2001年7月、太田出版。窃盗事件、加害者の自衛官は罪を問われず、被害者は稼業がヤクザだという理由だけで起訴され実刑判決、というとんでもない上高冤罪事件の全貌を明らかにし、【ヤクザや在日外国人たち、被差別部落民、ホームレスの人々などを、私たちが社会の異物と感じた瞬間に、エリート官僚たちのファシズム運動に道が開かれる】と指摘する宮崎は、戦前の平沼騏一郎の国家思想、社会防衛論を検討し、明治の社会主義運動は「見下ろしていた思想」ゆえ対抗しうる思想と行動になりえなかったこと、さらに、ある時点からの中上健次、また暴対法に対する「やがて」市民運動や労働運動にも悪用されるようになるから反対という反対運動などは「文化人」の視点でしかないと批判。【…暴対法の成立に危機感を持つべき市民団体や政党は、すべて賛成してしまったという経緯がある。これは一体何なのか。市民が求めるべき民主主義というのは、「“絶対正しい自分たち”がまず存在して、その正しい自分が打たれるから民主主義的ではないんだ」という考えなんじゃないか。/僕が問いたいのは、市民運動の“市民”を自称する人は、ヤクザならパクられてもいいと思ってるのか、ということです。そこで主張される“権利”は自分たちだけのもので、一般化・普遍化されていないではないか。/例えばこれまでに信教の自由を唱えた人はたくさんいますが、自分の宗教以外の信教の自由を守ろうとした人は、果たしていたのか。暴対法には全党が賛成したわけで、ヤクザなら何をやられてもいいんだという考えがそこにはあったと思うんです。“今ヤクザに起こってることが将来、我々市民のところに波及する”という意識でいるかぎり、つまり我が事として真に問題を共有しないかぎり、警察官僚には対抗できないんじゃないかと、僕は思う。】と宮崎は明確に述べている。そのとおりであり、正しい。必読の書!
6月21日 救援連絡センター(最新弾圧ニュース)のページ「どこへいく弁護士自治 日弁連定期総会報告」(救援386号より)が5月25日の日弁連第52回定期総会のもようを【今後の弁護士自治を占う点においてきわめて重大かつ問題の多い総会】としてレポート。【この総会では、次のとおり弁護士自治をめぐって二つの議案が闘われたが、例のごとく討議終局動議−強行採決によりあっけなく幕が下ろされた。/まず第一の議案は、高山俊吉会員ほか会員らによる第14号議案である。決議案の趣旨は、「基本的人権を擁護し社会正義を実現する弁護士の使命を全うするため、弁護士に対する綱紀・懲戒は、日本弁護士連合会及び弁護士会が、外部から干渉や影響を受けることなく自ら行うという自主懲戒権を核心とする弁護士自治を堅持する」というものである。/この第14号議案に対抗する形で、日弁連執行部からは第12号議案として執行部案が提示された。この決議案の趣旨は、「市民の理解と支持のもとに弁護士自治を維持・発展させる決議(案)」として、大要、「弁護士に対する綱紀・懲戒手続きは、弁護士会の機関において弁護士自らの手によって行われなければならないものであり、我々は、綱紀委員会及び懲戒委員会の外部委員の過半数化や懲戒請求者に対する司法審査請求権の付与等には、弁護士自治に反するものとして、強くこれに反対するものである」ものの、「弁護士自治は、市民の基本的人権を擁護し、社会正義を実現するためのものであるから、市民の理解と支持の上に成り立つものであり」、「弁護士自治を維持・発展させるために、我々は、市民の意見や批判に対しては謙虚に耳を傾ける必要がある」として、「綱紀・懲戒手続のより一層の迅速化、透明化、実行化を図るため真摯に努力する」というものである。/総会の議場においては、この執行部案に対して、会員から様々な疑義がされた。曰く、執行部案に言うところの「市民」とはいかなる内実を有するのか、綱紀・懲戒手続の「迅速化・透明化・実効化」とは具体的に何を指すのか等々。/おりしも司法審においては、2000年11月20日に公表された「中間報告」で「弁護士改革」や「弁護士自治の見直し」が大きく取り上げられているように、まさに弁護士自治に対する重大なメスが入れられようとしている。/かかる状況下、執行部は、会員からの疑義に対しては明確かつ真摯に回答すべきであった。しかしながら本総会は、執行部からのなんら満足のいく回答がないまま、冒頭で述べたように討議終局動議−強行採決により執行部案が採決されてしまったのである。……】。
6月20日 家辺勝文「ウェブノート」のページに家辺勝文「文字の使い方は誰が決めるのか?」(2001年6月20日)。表外漢字をめぐる現在の問題を【1.戦後の国語施策(特に漢字施策)/2.文字の表現技術、特に印刷技術/3.日本工業規格(JIS)および国際規格としての符号化文字集合】の3つの文脈から考えるとする家辺はJISの符号化文字集合にふれ【コンピュータを使うことで常用漢字表は事実上無意味になったという意見があるが、逆なのである。コンピュータを使うことで、一つの漢字施策に対応した文字の使い方も、あるいは別の文字の使い方もできるのだ。つまり、規範に対してどのように従うかは機械の問題ではなく、人間の問題である。符号化文字集合とは「人間の問題は人間に返す」という仕組みでしかないのである。】とし、「表外漢字字体表」についても【一見、これまでの漢字に関する施策と一貫性をもたせるような原則を掲げているものの、「表外漢字字体表」では、その原則の適用対象が異なっているために論理的な破綻が生じている。その最も重要な特徴は、要するに常用漢字表で課された施策範囲についての自己規制がなしくずしに崩壊するような内容になっていることである。/第1に、常用漢字表という施策を維持するとしながら、表外字について何かを決めようとしている。/第2に、「表外漢字字体表」で範囲を区切ったのであるが、その範囲外の字体についても基準(らしきもの)を書いている。/第3に、情報機器に搭載される表外漢字の字体にまで実質的な適用範囲を広げたことで、適用範囲という限定自体が崩壊してしまう。】と指摘、【…83JISの策定過程で誤解があったかもしれないとすれば、それは字体の取捨のようなテクニカルな側面についてであるよりも、政府の施策と「人々の力」の緊張関係のなりゆきについてであったと私は思う。すなわち、すでに過去のものになりつつあった介入型施策を一般社会に波及効果の大きい符号化文字集合にあてはめてしまった、ということである。/このような、言わば余計な介入型施策の後始末のような意味合いがある「表外漢字字体表」答申も、私が理解する限りでは、やはり介入型の余地を残している。答申は、これまでの漢字施策に整合的であろうとしながら、それと同じ原則で表外漢字を対象としたために自己矛盾に陥っている。「表外漢字字体表」は、現在のところ内閣告示のような政府の施策としての位置づけをもたないが、符号化文字集合規格の策定と合流することによって「実をとる」という思惑があるのかもしれない。しかし、その場合、83JISの二の舞となる可能性も高い。/そこでも問われるべきは、今、漢字施策が個々の字体とどう向き合うのかということ以上に、より根本的に、文字を実際に使う「人々の力」とどう向き合うのか、ということではないかと思う。】とむすんでいる。全文必読!
6月19日 反天皇制運動PUNCH!第8号(2001年6月5日)に、黒田伊彦「小泉政権登場と靖国問題の浮上」。小泉内閣の性格は【グローバル化の中のナショナリズム】であり【経団連と結ぶ漸進派の橋本派に対して、「倒産や失業という血が流れても農業や自営業者がつぶれても、構造改革をやらねば競争力の回復による不況克服はあり得ないという急進路線」が経済同友会と結ぶ小泉派であると、一橋大学渡辺治教授は分析する(『労働情報』五七六号二〇〇一年六月一日)。/だが小泉純一郎首相の郵政三事業の民営化もクロネコヤマト(大和運輸)の経営陣と結託した話であるように、利権政治であることには変わりはない。だがその急進性は、山崎拓自民幹事長の訪米中の談話のように「国連のPKF(平和維持軍)の本体業務の武力行使の参加のための法整備」を行ない、国連安保常任理事国入り、集団自衛権の行使の憲法九条の交戦権否認条項の改悪の憲法改正の世論を首相公選制の先行で形づくるという路線に著しく現れている。「戦争のできる国づくり」の構想の中で靖国神社公式参拝が浮上しているのである。】と指摘する黒田は、【西郷隆盛や被差別部落民を排除した……靖国神社はあくまで天皇に忠誠を誓い、戦死した者のみ「神」としてまつり、祀られることを名誉に思う心情を育て侵略戦争を支えたのである。敵とされる人を殺した殺人鬼が感謝され、「後に続くぞ」と戦意を高揚さす道具だてで、陸・海軍省の所轄の軍事施設であった。教育勅語の「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」の実践の帰結の場であった。】として【靖国神社公式参拝阻止の闘いは憲法九条改悪、集団自衛権行使、海外派兵、他国人の殺害拒否の闘いでもあるのだ。】と訴えている。
6月18日 ▼『毎日新聞』2001年6月18日付朝刊「争点論点 歴史教科書問題」で、姜尚中は「扶桑社版の歴史教科書をどうみるか」との問いに【基本的に政治運動と理解している。いわば現代版の国体明徴運動(戦前、軍部や右翼などが天皇機関説を国体に反すると排撃。個人主義、自由主義をも否定する運動に発展した)。戦後の歴史にかかわる土台の「汚れた部分」を純化するという運動と捕らえている。】と指摘し、95年の村山談話(「植民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えた事実を謙虚に受け止め、適切な反省と心からのおわびを表明する」などとした当時の村山富市首相談話)についても【村山談話は、自民党、社会党などの連立政権のもと戦後50年かけて国民の合意として出来上がったものだ。だがこの5年でゆり戻しがきている。戦後保守政治は、リベラルから戦前回帰まで、混在していた。現実にリードしたのは、利益誘導型でイデオロギー的にはプラグマチック。あいまいさが持ち味だった。それが機能しなくなって、イデオロギー的部分が相対的に浮上してきたのだと思う。……オフィシャル(公)には語れないから、民間からの運動という形になった。今回の教科書問題の最大のポイントは、検定制度によって民間の運動にオフィシャルを持ち込んだことだ。】と述べている。▼教科書情報資料センターのページに、読書録6月14日付既報の日本の教科書を正す国際キャンペーン抗議文「全世界の良心の名のもとに歪曲された日本教科書の修正を求める」掲載。▼田中宇の国際ニュース解説のページに、「アメリカが描く「第2冷戦」」(2001年6月18日付)。
6月17日 ▼帝国データバンク(倒産速報&集計)のページに「全国企業倒産集計2001年5月報」。【倒産1724件、2カ月連続の前年同月比増加で今年最高を記録 不況型倒産76.9%、過去3番目の高水準】との集計内容を報じたうえで「今後の問題点」として【新政権が掲げる「構造改革」の前途に早くも赤信号が点滅しはじめている。「銀行保有株式取得機構」の設立を事実上見送り、「債権放棄を軸とした最終処理方針」の具体化は難航し、新政権に対する期待から一時的に上昇した株価も反落しつつある。全体としてはわずかながらも改善の兆しが見られた上場企業の2001年3月期決算だが、米国景気に牽引されたITと輸出関連が昨年秋以降失速し、公共投資も減少、個人消費も低迷し続けるなど、デフレ色は一層強まり、日本経済再構築のシナリオは全く見い出せない状況となっている。新政権は「だからこそ構造改革を」と主張するが、そうでなくても過去の失政によるデフレ進行で中小企業の倒産と失業者の増加が不可避とみられるなかで、どこまで主張を貫けるか予断を許さない。】と指摘している。▼(再掲)句読点研究会がホームページを開設した。URLはhttp://www.linelabo.com/kutouten.htm。よびかけ文ほか。
6月16日 ▼毎日Interactive 2001年6月14日付「オウム:住民票抹消で世田谷区に執行停止を命じる決定 最高裁」は【東京都世田谷区に住むオウム真理教(アレフに改称)の信者13人が、大場啓二区長による住民票抹消処分の執行停止を求めた特別抗告審で、最高裁第2小法廷(北川弘治裁判長)は14日、信者の申し立てを認め、執行停止を命じる決定を出した。係争中の本裁判が確定するまでの間、信者の住民票は回復される。……北川裁判長は「住民基本台帳法に基づき、市区町村長がそのような審査権を持つとは必ずしも即断し難い。信者に回復困難な損害が生じる恐れを避けるため、住民票を戻す緊急の必要がある」と述べ、高裁決定を「明らかな法令違反」として破棄した。…】と報じている。〔関連URL〕「最高裁特別抗告審決定文」(宗教団体アレフ広報部ホームページ)、「「公共の福祉」を考える世田谷集会」日時:6月16日(土)午後5時30分開始、会場:烏山区民センター集会室(京王線千歳烏山駅下車徒歩1分)、パネリスト:神坂直樹/辛淑玉/佐藤文明/中島真一郎、団体規制法観察処分取消訴訟判決報告、弁護団、主催:人権と報道・連絡会/転入届不受理裁判支援連絡会/読書会通信(世田谷)、問い合わせ Tel 090-2215-0256(転入届不受理裁判支援連絡会のページ)。▼(再掲)句読点研究会がホームページを開設した。URLはhttp://www.linelabo.com/kutouten.htm。よびかけ文ほか。
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