10月15日 ▼ビル・トッテンのページに、ウィル・ハットン「米国が条件を決める自由貿易」(『オブザーバー』紙2000年5月28日)。【5月24日、クリントン大統領がここ数十年間で最も重要だと呼ぶ法案が米下院で可決された。150人以上の政府職員がこのために何ヵ月以上も準備をし、法案の支持派、反対派から各々の立場を訴える宣伝/ロビイ活動は飽和状態に達した。……5月24日、米下院は237対197の賛成多数で、中国に対して最恵国待遇(MFN)を恒久的に付与する対中通商関係正常化(PNTR)法案を可決した。これで中国の世界貿易機関(WTO)加盟に対する障害が取り除かれ、世界的な貿易制度の正式会員に向けたお膳立てができたことになる。中国は全世界の市場、特に米国市場への双方向の自動的なアクセスを獲得するための代償として、関税の大幅削減と海外投資家に対する権利の保証という譲歩を受け入れた。これはベルリンの壁崩壊以降、資本主義にとって最も重要な勝利であり、グローバル化の過程において最も価値ある出来事である。】と伝えるウィル・ハットンの記事を紹介するにあたって、ビル・トッテンは【ハットンは、この法案可決の裏に、中国をWTOに加盟させることでグローバル化を世界に広め、自国企業に利益をもたらしたいという米国の意図が隠されていると指摘しています。中国WTO加盟の第一段階として米中両国の間で結ばれたWTO合意は、米国の決める一方的条件に則った合意だとも述べています。さらに、クリントン大統領がこの法案を可決させることができたのは、米国の金権政治が強く影響しているのです。】とコメントしている。▼日刊工業新聞(10月14日)のページに「8月の日本製半導体製造装置受注高、2.18倍の高水準」。
10月14日 JAGATのページに、11月1日のテキスト&グラフィック研究会tech Seminarの案内文「業務革新のためのCTP活用」。【日本国内のCTP台数は400台を上回り着実に普及を続けていますが,当初想定されていたような爆発的な普及には至っていません。その原因として,(1)投資の採算性に非常にシビアになっている,(2)平台校正を前提としたワークフローから脱却できない,(3)導入のために現場の合意をとるのに手間取っているなどの理由が挙げられます。/しかしCTPの導入をきっかけに,顧客を含めたワークフローの再構築や色校正の合理化等を実現できれば,電子送稿やリモートプルーフといった次のレベルへのステップアップの道筋が見えてきます。/これらのメリットは実はフルデジタルワークフローのメリットに他ならないのですが,CTPが大きな転機となることは間違いありません。/また,今までフィルムセッタを持たなかった小規模企業が,サーマルCTPを非常にうまく活用したり,製版専業者がCTPを導入し新たなビジネス展開を図ったりという新しい動きが生まれてきています。】。
10月13日 『噂の眞相』2000年11月号に「陰のスポンサーに告発を決意させた石原“ファシスト”慎太郎知事の不徳」(署名:本誌特別取材班)。記事は元側近のT会長による暴露本の出版の噂を取材、【景気の停滞、過去最高の失業率……。今の日本社会の状況は、ヒトラーが登場した第二次世界大戦前のワイマール憲法体制化〔=体制下、の誤植〕のドイツに酷似しているといわれている。2000年5月、台湾の陳水扁総統就任式に臨んだ石原は「江沢民はヒトラーだ」とブチ上げ、例によって国際的な物議をかもしたが「ヒトラー」体質は石原にこそピッタリの表現ではないか。問題の「三国人」発言からさかのぼること17年前、1983年の衆院選挙で、この男の側近が、故新井将敬代議士の選挙ポスターに、「北朝鮮から帰化」という黒く大きなシールを貼るという「人間として最低の恥ずべき行為」(故野村秋介)に手を染めたという消しようもない過去を、我々は決して忘れてはならない。】とむすんでいる。
10月12日 MSNジャーナルのページに、田中宇「アメリカのエリートと機械人間」(2000年10月9日)。【アメリカは、一握りのエリートや優秀な人々が、世界的な意志決定や偉大な発明をする反面、機械の代わりとしての単純労働をしている人もたくさんいる。ハイテクの設備を導入するよりも、人間を使ったほうが安上がりなケースが多いからだ。】と、事実にもとづいてレポートする田中は、【ハーバードスクエア駅の自動販売機は週末になると、つり銭の供給がなくなるためか、全部の台が使用停止になることが時々ある。そして、一つしかない切符売りのブースの前に長い列ができる。あまりにも列が長くなると、駅員が出てきて改札口の横のゲートを開け、列を作っている人々をすべて無料でホームに入れてしまう。駅員が少ないので対応し切れないのである。/こんな状況で、機械より人件費が安いという理由で雇われているとしたら、従業員にやる気がなくなるのも無理ないかもしれない。その意味では、日本の終身雇用の方が簡単に解雇されない分、人間の尊厳に合った雇用形態だといえる。/アメリカは、一握りのエリートや優秀な人々が、世界的な意志決定や偉大な発明をする反面で、機械の代わりとしての単純労働をしている人もたくさんいる。ハーバードの学生たちはエリートの卵だが、落第すれば「機械の代わり」になってしまう。その落差が大きいだけに、彼らは必死に勉強せざるを得ない。/グローバリゼーションによって日本の終身雇用も崩壊しつつあるといわれる。近い将来「90年代までの日本は牧歌的で良かった」と多くの日本人が感じるような時代がやってくるのかもしれない。】とむすんでいる。
10月11日 JAGATのページに、「見極めが難しいデジタルデータの寿命」がDAM(デジタルアセッツ管理)への取組みについて書いている。【……それ以外にも、文書管理や、博物館の収蔵品管理など現物を扱うもの、伝票のようなものの管理、などアナログ的なものの情報管理がある。その大規模な世界が国家事業や大学などのアーカイブであり、もともと図書館や博物館などはモノを保管する業務であったのが、それらの利用性を高めるために情報をコンピュータで扱うようになり、またネットワークのを介しての利用ができるように変わりつつある。/ここではモノの管理から、デジタル化、データの管理、配信までありとあらゆる業務があるので、プリプレスよりも歩みは遅いが、次第に汎用のDAMモデルになるかもしれない。ところがこれらの分野では、最初からデジタルの情報も扱うようになって困っている。20年前のパソコンアプリケーションのデータなどがあっても、それのために使うハード・ソフトが問題である。むしろオリジナルがアナログのものは現在の技術でデジタルにすればよいのだが、元がデジタルだと「過去の技術」も一緒に保存しておかないと過去のデータは使えないので、非常にコストや手間がかかる。/このことは実は現在でも同じで、今日支配的なデータフォーマットが10年後にどこでも読めるものかどうかはわからない。そのためDAMといっても、何でも管理すればよいのではなく、利用度を考えて設計するようだ。デジタルマテリアルの寿命は、従来の「モノ」に比べて10分の1から100分の1であるといわれる。だからデジタルは短期間に頻繁に参照するものだけを扱うのであって、長期でデジタルで扱うのは限られたものというのがアーカイブ関係の人の意見だ。短期・長期という時間の尺度の決め方が悩ましいところである。】。
10月10日 ▼『関西文学』22号(2000年10月)が関西サブカルチャー史を特集。村上知彦「インタビュー/関西のサブカルチャー史―具体・プガジャ・小劇場・漫画……」(聞き手・河内厚郎)。▼文化通信(文化通信速報版)のページに、【2000/10/06●(出版)インプレス、東証1部上場。売出58万円、初値100万円。】【2000/10/05●(出版)鈴木書店、11月6日に板橋区西台に移転。仕入窓口は神田・小川町に残る。経費削減と借入金の返済などが目的。】【2000/10/02●(広告)日本雑誌協会と出版倫理協議会、10月2日に「青少年社会環境対策基本法案(素案)」に関して、メディアへの公権力介入を危惧する見解をそれぞれ表明。】。
10月9日 「原子力情報資料室」のページに、高木仁三郎「第9回田尻賞受賞講演/『動機は不純でも良いから』と居直る科学者の存在」(2000年7月2日)。【僕は最近、憤っていることがあってですね、今景気が悪くって、膨大な借金を抱える中で、この廃棄物問題をやると金になるんですね。というのは、廃棄物問題がトイレのないマンションといわれるから、これ、トイレ問題を解決するために、いや、解決したというかたちを取るために金をバラまいて学者を集めている。/日本でも地層処分ができると、放射性廃棄物が地下に捨てられるというようなレポートをつくって、これへの批判は高木学校でも原子力資料情報室でも一所懸命やっていて、これに僕は打ち込みすぎて体調を崩してしまったんですが。これをやっているのは動燃もやっていますが、動燃といっしょにやっている学術会議の連中なんです。東大の連中なんですけどね。放射性廃棄物と地質科学などの東大の連中です。本があるんですね、『放射性廃棄物と地質科学』という、東京大学出版会から出ている。数年前に出た本なんですけれど。その中にこういう件があるんですよ。これを読んで、今の原子力まわりの学問の状況というのが、どんな…、要するに、原子力そのものの斜陽化症候群と見合ったかたちでどんなことが進んでいるのか、どのくらい学者が退廃しているのか、よほどわれわれが頑張らなければならないぞということをお話しして、あえて、若い人たちにぜひ関心を持ってもらいたいと思っています。/部分的な引用なので、全部の文脈がわかりにくいことがあるかもしれませんが、お許しください。東京大学出版会『放射性廃棄物と地質科学』所収の、北大の中嶋悟という地質学の助教授が、わりあいこの問題では有名な人ですけれども、次のように書いています。/「以上、廃棄物諸問題との関連において、地質表層での物質の移動、凝集現象の機構の解明と定量化をめざすために、地質化学が果たしうる役割のいくつかを紹介した。われわれは上記のように、広いテーマ全般にわたって、中立的な立場で信頼性の高い予言力のあるデータを蓄積していく必要がある」/このへんはもっともだなとは思います。ところがですね、/「そこでわれわれの最も大きな悩みは、仲間不足である」/原子力は今、ほとんど人が行かないから、そうなるんですけれども。/「このような研究に携わる人口があまりに少ない。資源、環境、原子力関連の研究テーマはお金が付きやすいので、動機は不純でもよいから、多くの地質科学者に研究をしてもらいたい。そうすることが社会における、そして地球科学における、地球科学の意義付けをしていくとともに、地球科学自身の新たな発展をもたらすことになると信じている」/と、こう言っているんですね。「動機は不純でもよいから」とあからさまに本に書かれるとですね、メラメラと闘争心が湧いてこざるをえないですよね(笑、会場から拍手喝采)。簡単には死ねないなと。】
訃報:高木仁三郎(10月8日)享年62、合掌! 原子力情報資料室報道 / 毎日Interactive報道
10月8日 『The Incident』で“Nシステム”についての連載がはじまった。浜島望「『Nシステム』を追う(第1回)―“ロボット警察官”の登場」(2000年9月25日)。内容紹介の前文【通過するすべての車両を監視、記録する「自動車ナンバー自動読み取り装置」=「Nシステム」。憲法に保障された「移動の自由」「プライバシーの権利」を脅かす国民監視の網が、私たちのまわりに張りめぐらされている。犯罪捜査をたてに、警察がひたすら情報開示を拒む「Nシステム」の正体とは?】。
10月7日がんばれ国労闘争団のページに、国鉄闘争に連帯する首都圏の会「国労一票投票結果に関する声明/JRに法的責任なし『四党合意』にあくまでも反対!決めるのは闘争団だ!闘う闘争団を全国から支援しよう!」(2000年10月5日)。【1. 国労がどうあれ闘争団・家族を支援する! 1047名の不当解雇撤回・地元JR復帰の闘いを支援してきた者にとって、なにより当事者である闘争団・家族にとって、国労の一票投票の結果は、きわめて残念な内容だ。「JRに法的責任なし」でもたらされる「解決」が、退職金の差額や就職斡旋をベースにしたゼロ回答に等しく、闘争団・家族の14年の苦闘を踏みにじるものであることが明らかとなっていた。このことが投票に際し組合員で十分討議されただろうか。推進派は「四党合意で早期解決か、拒否して泥沼の長期闘争か」と論点をねじ曲げ、長期闘争をさけたい気分につけこみ、組合員への締め付けで票をかすめ取った。それでも55%である。/なにより、一票投票中止を求めてきたように、首を切られた者の運命をそうでない者が決める投票など、民主主義とは無縁である。「私たちの人生を勝手に決めないでください」という闘争団・家族の反対意思を踏みにじることはできない。一票投票結果を参考に大会で「JRに法的責任なし」を内容とする方針を決めるという。10月28日・29日の定期大会では、○が過半数を超えたからといって形式的に四党合意承認を決めることは許されない。/そして投票や大会がどうあれ、闘いの主人公は闘争団であり、闘争団が闘いつづけるかぎり最後まで支援することをあらためて表明する。
2. JRに責任あり!解雇撤回!で闘おう! 闘争団が四党合意反対を宣言し、政府・JRの責任による解雇撤回・職場復帰・バックペイを求めつづけるならば、この「四党合意問題」はふっとぶ。解雇争議を闘う者は、組合や政党が何か決めたからといって、納得いく解決でないかぎり闘いをやめることはない。政府・JRの意向を反映する国労本部とも緊張感を持った交渉が必要だ。闘争団=当事者として自立し、政府・JR・裁判所に要求突きつけ交渉しなければならない。政府・JRは闘争団が闘いつづけることをもっとも恐れている。/「四党合意」を拒否しつぶしたとき、政府・JRは次の解決案を用意するところに追いつめられる。解雇争議を闘う者にとって、組合本体の支援は闘いの条件のひとつであってすべてではない。支援を組合内にも、地域にも、国外にも等しく求めていくのだ。国労内に相当数の闘争幕引き=闘争団切捨てを狙う勢力がいるならば、それを上回る支援を内外に大きく作り出していくのだ。/解雇・失業・リストラに苦しみ、闘う人は地域にたくさんいる。ILO勧告を支持する人々が世界にいる。解雇撤回を掲げ、国労内の抗争の殻を破り支援を拡大しよう!
3. 人権・平和を守る運動として社会的に広げよう! 「人の闘いを勝たせないと自分の闘いも勝てない」と争議運動の中でいわれる。争議は、国民的闘いと結合したとき解決が勝ち取れる。闘争団の闘いが社会に広がり、JR完全民営化政策、労働規制緩和などの政策のじゃまになり、また平和と民主主義実現を求めるさまざまな運動が活気付くようになると、政府・JRは本当の解決に動き出す。闘争団支援の闘いの旗を、労働運動の中のみならず、平和と民主主義実現のあらゆる運動の中に立てよう!政府・JRを大きく包囲しよう!そのためにも11・3団結まつりを力を合わせ成功させよう!】
10月6日 10月4日、衆議院第2議員会館で憲法運動関連6団体共催「どこへ行く?憲法調査会」が開かれた。許すな!憲法改悪・市民連絡会のページに“懇談会「どこへ行く? 憲法調査会」報告”が載っている。【改憲への流れを強める 憲法調査会の動向を危惧し、憲法の改悪を許さない共同の運動を起こそうと、10月4日、午後、衆議第2議員会館で憲法運動関連の6団体が共催する「どこへ行く?憲法調査会」が開かれ、社民党、共産党の国会議員や、さまざまな市民運動グループのメンバー100人が参加して、熱心に議論した。主催したのは、憲法を生かす会、憲法会議、「今週の憲法」編集部、平和を実現するキリスト者ネット、平和憲法21世紀の会、許すな!憲法改悪・市民連絡会。これらの諸団体が一堂に会して、共同するのははじめてで、画期的なもの。参加者からは改憲策動に反対して、全国各地で運動を起こそう、共同の努力を強めようなどの意見がでた。この総括と、今後のあり方については、近く、各団体の代表者の会議が開かれる。】。
10月5日 ▼がんばれ国労闘争団のページに、国労本部発表の「一票投票集計結果」および、岩崎松男「一票投票でも闘いは止められない、『4党合意』にNO!を突きつけよう」〔闘争団・家族ネットワーク「貫徹」第17号、2000年10月4日付 掲載〕。▼『図書新聞』第2504号(2000年10月7日付)に小俣和一郎「架橋する精神病院、精神病院史の視点から精神医学史を再構築する」(インタビュー/聞き手・米田綱路)。小俣はナチズムと日本の精神医学などについて語った後、精神病院という施設のもつ「境界性」について【精神病院という施設自体の性格のなかに、精神病一般に対する人間の二面性が反映されていると思うんです。その二面性というのは、一方では精神病を恐怖する姿勢で、他方では憧れる、崇めるというものですね。ですから、精神病院や精神病院的施設においては、一方では人道的な、拘束のない処遇の仕方をするところがあったし、他方では精神病者を危険とみなして隔離拘禁する施設もあった。……それは、現代においてもまだ続いているんです。一方において精神病者危険論があり、他方において拘禁を非人道的なものとする精神病者解放論がある。その二面性は、人間の持っているもともとの両価的な態度に由来し、それはずっといまに至るまで続いていると思うんです。……そうした、いろんな意味での二項対立的なものを、精神病院はそっくり抱え込んでいる、あるいは最初からあった二項対立的なものを精神病院が架橋する。そして精神医学にもそうした要素があって、……その意味で、二項対立的なものや両極端なものを内に抱え込んだところに、初めて精神医学という学問は成立すると思うんですね。そう考えれば、先ほど言いましたドイツ精神医学は身体因論ですから、身体主義だけに偏ってしまっている。…そして反対に、心理学主義も、身体を無視して人間の心理や無意識にばかり走ってしまうと、これもまた危険なところがあって、…宗教や神秘主義に堕してしまうんですね。……つまり、精神医学は、一定の矛盾やあいまいさをその内に抱えるところに初めて成立し得る学問ではないかという気がするんですね。】と述べている。
10月4日 「人権・報道・インターネット(情況に対して発言する)」のページに山下幸夫「与党3党の議員立法による少年法改正案の問題点」。9月29日に国会に上程された同法案に対して【与党が前提としている少年犯罪の「増加、凶悪化、低年齢化」については、何ら実証されておらず、マスコミ報道などを前提とするイメージでしかない。】と批判する山下は、【そもそも、法律をいくら「厳罰化」しても、その効果があることは実証されていない。アメリカにおいても1970年代に始まった少年犯罪の凶悪化、低年齢化に対応するために加害者の刑事罰適用年齢の引き下げなどの厳罰主義が多くの州で導入されたが、90年代に入って、厳罰主義の弊害を指摘する調査結果が出され、現在では、厳罰主義の功罪を踏まえた上で少年の更生と刑事法の厳罰主義をうまくミックスさせて対応しようという新たな動きが出ていると指摘されている(矢部武『少年犯罪と闘うアメリカ』154頁以下)。/しかしながら、日本経済新聞(9月25日付朝刊)の社説が適切に指摘しているように、「いくら刑罰を強化しても、その効果は限られる。だが国民にアピールしやすく、費用も掛からないので政治家は飛びつく」のである。/つまり、今回の与党による少年法改正案は、来年の参議院選挙に向けた「選挙対策」に過ぎないのであり、少年犯罪がなぜ起きるのかということを親子の関係や社会との関係から深く洞察して根本的な解決をしようとか、少年犯罪の被害者に対する手厚い配慮をしようというのでもなく、「厳罰化」という姿勢を示すことにのみ重点があるとしか考えられない。その意味で極めて政治的な改正提案であると言わなければならない。そして、少年法という重要な法律を、与党による議員立法という多数決の横暴によって改悪しようとしているのである。】と指摘している。
10月3日 がんばれ国労闘争団のページに、国労本部の組合運営と裁判所を批判した佐藤早大名誉教授が見解、闘争団・家族ネットワーク「貫徹」第16号、2000年9月28日付の「『大会決定』を詐称する本部の臨大運営と仮処分却下決定」が掲載されている。なお、がんばれ国労闘争団のページでは、近く「一票投票」の開票集約が発表されるとのこと。
10月2日 [aml 19223]に、井上澄夫「反戦エッセイ/オリンピックは、どのように悪用されているか」(2000年10月1日)。「…スポーツの感動は、他では得られない純粋なものである。それは実際に競技をしている人間やその周囲だけでなく、見る人たちの心まで勇気づける。また、それぞれの国旗を打ち振り、心を一つにして声援を送るとき、自然な国家意識に満たされてくる。」という『産経新聞』9月25日付社説と「オリンピックに行って惨敗しても勝たなくていいんだ、私は楽しんできたっていう奴がいて、これはたわけた話でね、テメエの金でオリンピックに行ったわけじゃないんだ。みんなが税金で支えてるんだから。/……とくに女に多い。言語道断だよ。/そんなものは国家の代表じゃねえよ。だったらテメエの金で行きゃいいんだ。」という石原慎太郎の発言(『サンケイスポーツ』9月16日付)とをひき、【オリンピックが日本にとって、国家意識の高揚に非常に役立つという見解において、『産経新聞』と石原は、はなはだ息が合っているよう】だと指摘する井上は、【…だがそれにしても、オリンピックをダシにしなければ高揚させることができない国家意識とは、一体どのようなものであるか。この種の「五輪活用論」は、ニッポンにおける国家意識の解体状況を、逆に照らし出しているが、それゆえにこそ国家主義者、国権主義者どもは、「ニッポン、ニッポン」の大合唱を求めているのである。/特攻隊まがいの「日の丸」鉢巻や「日の丸」の扇子を頭に飾り付けた若者たちの映像を、テレビのニュースでちらと見かけたが、これは確かにアブナイ状況になってきた。冒頭紹介したある友人のFAXにあるように、オリンピックにおける「ニッポン万歳」の歓喜の合唱が、「ニッポン防衛万歳」の合唱に転化しないという保証はない。「平和の祭典・オリンピック」が、戦意高揚の土壌を培っていることに気づかぬうちは、戦争の影は、私たちにつきまとって離れない。】と指摘している。
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